「あの子。俺のもと恋人なんだ。」

「えーーーーーー!!」

教室を飛び越え廊下まで響き渡る
声で

「お前!嘘だろ!薫ちゃんと付き合って
たのかよ!!!」

言うんじゃなかった。

みんなが一斉に僕に視線を集めた。

彼女が廊下からちらりと見えた。
やばい、きかれたかも。

彼女は少し立ち止り僕の方を見て、
目が合うと慌てて歩いていった。