寅毅くんがわたしの薬指に……。 わたしが寅毅くんの薬指に……それぞれ指輪を付け合う。 「好きやで……愛都」 「わたしも、好きだよ……」 鼻先が軽く擦れ合って、くすぐったい。 それよりもっと、唇に残る甘い感触と耳に広がる囁き。 わたしだけにはちゃんと見せておいてね? 寅毅くんの本当の顔を……。 心と顔が一緒の時間。 わたしが作ってあげられる存在でありますように……。 -寅毅編END-