◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あの日からわたしは、放課後の旧音楽室に優申先輩に会いに行くことが日課になっていた。
この旧音楽室で、更紗さんの思い出に会いに来ている優申先輩に……。
「更紗は穏やかな性格でね……幼稚園の先生は小さい頃から夢だったんだ」
「……そうなんですか」
わたしを受け入れてくれた日から、優申先輩の優しい笑顔が消えた。
ただ、夕日が一杯に溢れてる窓の外を見つめながら、口にするのは更紗さんの名前ばかり。
「……二人はどうやって出逢ったんですか?」
本当はこんなことが聞きたいワケじゃなかった。
それでも、更紗さんの話をする先輩が優しい顔をするから……わたしはつい、その名前を出してしまう。
「その時、ウチがもめてて……家に帰りたくないからここに逃げてたんだ」
そして出逢った二人は、当たり前のように恋に落ちた。
空っぽだった優申先輩の心を、更紗さんが温めたんだ。
それを確信する度に、胸はズキズキと痛くなるのに……わたしは先輩の傍を離れたくなかった。
あの日からわたしは、放課後の旧音楽室に優申先輩に会いに行くことが日課になっていた。
この旧音楽室で、更紗さんの思い出に会いに来ている優申先輩に……。
「更紗は穏やかな性格でね……幼稚園の先生は小さい頃から夢だったんだ」
「……そうなんですか」
わたしを受け入れてくれた日から、優申先輩の優しい笑顔が消えた。
ただ、夕日が一杯に溢れてる窓の外を見つめながら、口にするのは更紗さんの名前ばかり。
「……二人はどうやって出逢ったんですか?」
本当はこんなことが聞きたいワケじゃなかった。
それでも、更紗さんの話をする先輩が優しい顔をするから……わたしはつい、その名前を出してしまう。
「その時、ウチがもめてて……家に帰りたくないからここに逃げてたんだ」
そして出逢った二人は、当たり前のように恋に落ちた。
空っぽだった優申先輩の心を、更紗さんが温めたんだ。
それを確信する度に、胸はズキズキと痛くなるのに……わたしは先輩の傍を離れたくなかった。

