「………よかろう。


ならばその願い、聞き届けたり。」




目の前の“なにか”は満足げに微笑み、黒い翼を広げたかと思えば、消えた。

1枚だけ残された羽から、声が聞こえる。




「少年、契約は完了した。

明日からは私がお前の下僕となり、お前の願いを叶えるための手助けをしよう。」



「待て!!お前は…一体………」



「私か?…そうだな。人はみな、私たちをこう呼ぶだろう。」