僕は、由香から美紀さん家族を引き離してしまった。

由香は、1日経って部屋に戻って来た。

由香は、何も言わずに僕を見て料理を作り初めた。

最後の晩餐か……。

二人でご飯を食べた。

「健太…引っ越そう。」

と由香が小さな声で言った。

由香は、美紀さん家族を捨てて僕を選んでくれた。

「ありがとう。」

僕は、呟くように言った。

僕達、二人は僕の地元に引っ越した。

島流しになったような気持ちになった。

姪、甥に会えなくなった僕は、無性に寂しかった。

犬を飼う予定でペット可のアパートに住んでいた。

しかし、ブリーダーで飼う予定だった犬は死んでしまった。

僕は、由香にワガママを言って

「今すぐ犬を買って来て!」

欲しいと頼んだ。

由香は、困った顔をしていたが了解した。

それで、由香が買って来た犬はミニチュアダックスフンドだった。

とても、小さくて愛らしい顔をしていた。

由香が、ルナと名前を付けた。

僕は、ルナに夢中になった。

朝起きる時も寝る時も一緒にベットで過ごしている。

由香の方針で寝るのは一緒のベットで、メスである事だった。

昔飼っていた犬は、全く甘えん坊ではなく扱いに困った雑種だった。

それに比べてルナはアマガミしてくるぐらいだった。

そして、数ヶ月後、パピヨンとコーギーのミックス犬をブリーダーから買った。

後に、レナと僕が名付けた。

レナは最初、大仏のように動かなかった。

そんな時に○○から連絡が来た。

【わたし、ガンが再発したんだ。今、病院に入院してるんだ。お見舞い来てくれる?】
 
【今さら、心細くなったの?俺をぼろ雑巾みたいに捨てた女の見舞いなんて行くかよ!】

【悪いと思ってる…君にした事をされたから…。】

【男だろ?】

【うん…薄情だよね。わたしが病気って言ったら連絡取れなくなった。】

【孤独死が、○○さんにはお似合いだよ。】

僕は、一方的に電話を切った。

本当は、胸がズキズキしていた。