2階へ着き扉を開けると、

「「お姉ちゃん!」」

と駆け寄ってくる私の弟の月希(るい)と
妹の風花(ふうか)。


2人の無邪気な笑顔が愛しくて、

同時に恨めしくもあって。


どうしてこの子達は何も知らないんだろう。


どうして私だけがこんな思いをしなければいけないんだろう


そんなことを考えるけれど、


今の状況を選んだのは紛れもなく私自身。


後悔はしていないし、この先する予定もない。


2人にはずっと笑っていて欲しいし、辛い思いもさせたくない。


矛盾しているけれど、どれも私の本当の気持ちで。


この子達が大好きで。何よりも大切で。


この子達を守るためなら命だって惜しくない。


そう思えるほど大事なのに。


なのに、時々、どうしても私の醜い感情が


顔を出しそうになる。


こんな感情誰にも知られたくない。


いつだって完璧な私でいなければ。


この胸の痛みも苦しみも


嫉妬も憎悪も羨望もこの孤独感も


私には必要ない


こんな邪魔な感情捨ててしまえばいい


そうすれば傷つく事なんてない


私はもう二度とあんな思いはしたくない