「じゃあ、本当に?」
「みっちゃんは俺を疑うの?」
「疑わない」
「なら信じてよ」
信じてるよ、そう言いたかったけど。
微笑んだ彼の、腕のなかに引き入れられると、言葉なんて消えた。
ずっと、こうしていたい。
そばにいたい、そばにいてほしい。
そう思うのって相楽くんだけなの。
「ねぇ、みっちゃん」
「うん?」
「…バイト、行こっか」
「…そうだね」
クリスマスの魔法なんて本当に叶うものなのかな?
でもどっちでもいいや。
だって。そんなあやふやなものがあってもなくても、結局自分次第だから。かっこいい言葉なんて浮かばなくても、気持ちだけでなんでもできるって、気づけたから。
だから、お願い、相楽くん。
そばにいさせてほしい。
好きを伝えさせてほしい。



