姫は王となる。




「では、今後はどうするおつもりですか?」

静まり返ってしまった室内に、一人の大臣が恐る恐る手を挙げながら発言した。



「国土大臣は恐らく、北国に匿われています。ですので隠密には国土大臣を発見次第、連れ戻せと伝えてあります。国土大臣が戻り北国との関わりを吐かせてから、今後の北国への対応を考えております」


…やっぱり、すごい。


父様と同じぐらいの年齢の大臣、それよりも上の年齢の大臣たちを相手に、風は堂々と自分の意見を言っている。



風の年齢も、私とそんなに変わらないのにー…







コンコン



バン!!!




「王様!!失礼致します!!!」



「!?」


ノックと同時に扉が開き、一人の警備兵が慌てた様子で部屋に入ってきた。




「これ!!今は会議中ですぞ!?」


老婆が大きな声で、警備兵に向かって叱咤した。




「もっ…申し訳ございません!!!しかしっ…」

「何があった?」

隣にいた風が、走って警備兵に駆け寄った。



ザワザワザワ…



再び、ざわつき始める室内。