「なんで私がため息つかれるのよ」
「いや…まぁ…な」
珍しく言葉を濁す和田くん
私には言いにくいことらしい
「わかった、夜のアレが下手なんだ」
ちょっと茶化していつもの和田くんに
戻ってもらおうという魂胆の軽口だった
ーーーなのに
「はぁ?お前欲求不満なの?
ならそう言えよ」
「へ?」
なぜか席を立つ和田くん
「俺が上手いか下手か確かめてみろよ」
「はぁ⁉バカじゃないの⁉
今なら酔っ払いの冗談だと思って…」
「お前の爆弾で酔いなら冷めた
ほら、早くカバン持って
俺会計済ませてくるから」
え、あの…え⁉
本気で本当に和田くんとするの⁉
さっさと会計を済ませこちらを見る彼
私はコートとカバンを持って
和田くんに駆け寄った