和田くん…顔もいい、優しい
仕事もできるし完璧で隙がない

毎年新入社員の中には和田くんに憧れて…
なんて子がいるくらいだ
上司からの信頼も厚い


そんな完璧スーパー星人………




「が、なんで呑むとこーなるかなー」
目の前にいるのはベロベロに酔った和田くん


「お前と呑むのに気なんか遣うかよ
水野も俺に気を遣わず呑めよ」


「今日はどうしたのよ」
いつもはここまで呑む人じゃない
仕事で何かあったのか…それとも…


「別れた」
そっけなく私から目をそらして言う


「あぁ…そう」
毎回長続きしないわね という一言を
なんとか飲みこんで留める


「そうなんだよ
毎回同じ理由で振られるんだよ」
そういう話は何度もきいた


「そろそろ教えてくれてもいいじゃない
その理由って何なのよ」


「…」
ずっと私と目を合わせなかった彼が
ふいにこちらを見て目が合う
と、ため息をついてまた視線を離す