ポタリと何かが垂れる。

それは白い布団に小さなシミを作る。

綺麗な、「赤」。

「目を擦っちゃダメだ!!!!」

僕は気がつくと夢中で彼女の腕を抑えていた。

そして目を見た。

あぁなんてことだ神よ。

こんな小さく麗しい少女にここまで苦難をお渡しになられたのか。

「なに、私の目、どうなってるの……?」

白目は充血、強く擦ったせいで出血。

瞳孔には「花」

完璧な奇病の発現だった。