「わかった、わかった。僕の名前は██だ。覚えたかい?」

「██、覚えた!私の名前は██、覚えた?」

「僕は元々覚えてるよ……」

名乗ったことすら忘れてるのか、驚きだ。

話では昔の記憶から失うはずなのに……。

そんなことを考えていると気がつくと彼女は目を擦っていた。

「どうしたの?眠い?」

「ううん、違う、何だか痒くて……。」

そう言ってゴシゴシ擦る彼女。

何故か嫌な予感がした。