星空電車、恋電車

個室の奥に人工芝が引かれたスペースがあって正面の壁に向かってボールを打ち込んでいくらしく、その手前にある大テーブルでは普通に料理やお酒を楽しむことができるようだ。

もう既に上浦先輩とお友達が着席していて残りは私たちと男子が一人だけ。

「ユキ、千夏ちゃんもそこに座って。こっちはもう一人ちょっと遅れてくるけど、先に始めよう」

ちらりと見渡すと、私とユキ以外の女子メンバーはユキのサークルの顔なじみの先輩たちで皆さんお酒が飲める年齢になっている。男子メンバーも2歳上と聞いているから皆成人だろう。

私は19才にもなっていないし、ユキに至っては早生まれのため18才になったばかりで飲酒ができるのは当分先である。

上浦先輩いわく『ノンアルコールでも楽しめる合コン』ってことでこのお店を選んだらしい。食べて話すだけでもそれなりに楽しいけれど、ここならお酒が飲めない私たちでも十分に楽しめそうな気がする。

ゴルフなんてやったことがない私は興味津々だ。
自己紹介を聞いてみると、皆さんゴルフ経験があるらしいからコーチはたくさんいるし。
今までの合コンと違って、今夜は楽しめるかも、なんてワクワクし始める。

とりあえず食事をということで次々に料理が運ばれてきた。

スポーツバーなんて初めてきたけれど、料理も手の込んだものが並び、期待していなかっただけにギャップ萌えする。