蓮さんが、あまり会いたくないような空気を出していたので、私はどうしたのかと聞いてみた。

「涼香は、あれ一回だけだろ?会ったのって。俺の秘書に決まって、婚約者になるまでの事は報告はしてたんだけどな、涼香に会わせろ、会いたい!って何度も言われてたんだ。俺が涼香を見つけたんだ!ってな」

「…は、はぁ…で?」

笑っちゃいけないと思いながら、真剣に話す蓮さんと内容に笑ってしまった。

「涼香…笑うなよ。これでも俺真剣なんだけど?」

「ふふ、ごめんなさい。だって、そんな支社長と会うぐらいで…」

「甘いな。涼香はルイの事知らないから、そんな事言えるんだよ。俺は正直言うと会わせたくないんだよ、ルイに」

そ、そんなに?
確かに、あの会った時でもかなり濃い感じはしたけど…何がダメなんだろ?
しつこい?何が?

私の前で頭を抱える蓮さんに、どう声をかけていいか迷ってしまった。