「ごめん、待った?」

「遅いぞー!」

待った?と肩で息をしながら店に入ってきたのは、高校の同級生、涼香だった。
車の中で美玲に電話をすると、今から涼香と2人で飲みに行くと聞いて、私は行く!と葛城の制止も聞かず店まで車を走らせた。

もちろん帰れと言って葛城が帰る訳もなく、涼香がびっくりしたけれど、私の後ろで黙って控えていた。

何が、旦那様にお叱りを受けます、よ。
散々私を怒らせるような事したくせに…

気がつけば私は、いつも以上にお酒に手を出していた。


そう…記憶が残っているのは涼香が合流した時、それからは全く記憶がなかった。