食事に行くと思っていたのに、出かけた先は、食事じゃなくドライブ。
「まだ怒ってるかな?」
運転中、手を握られていた私。
男性と恋愛経験が全くない訳ではないから、恥ずかしいとか、これからどうなるんだろう、と思う事はなかったけれど、今まで雲の上の存在だと思っていた、氷室さんとのあり得ない今の状況に、私の心が激しく音を立てていた。
しかも、怒ってるか、って?
そりゃ、怒るでしょう?
食事だって言って誘ったくせに、こんな遠い所まで連れてくるなんて。だけど、あの氷室さんがそんな事をするなんて…
涼香が知ったら、きっとびっくりするんだろうな。
「佐伯?悪かった…そんな怒るとは…」
「え?あ、ごめんなさい。他の事考えてて…」
私が話をしないものだから、心配した氷室さんが、顔を覗き込んできた。
「怒ってたんじゃないのか?」
私が他の事を考えてたと言ったもんだから、驚いているようだった。
「…怒ってましたよ。だけど、氷室さんでもこんな事するんだな、って思ってしまって」
「ふっ…、君には俺がどんな男に映ってたんだい?」
車を駐車場に停めた氷室さんが、私に向き直った。
顔を見つめられ、私は氷室さんから視線を外す事が出来なかった。
「まだ怒ってるかな?」
運転中、手を握られていた私。
男性と恋愛経験が全くない訳ではないから、恥ずかしいとか、これからどうなるんだろう、と思う事はなかったけれど、今まで雲の上の存在だと思っていた、氷室さんとのあり得ない今の状況に、私の心が激しく音を立てていた。
しかも、怒ってるか、って?
そりゃ、怒るでしょう?
食事だって言って誘ったくせに、こんな遠い所まで連れてくるなんて。だけど、あの氷室さんがそんな事をするなんて…
涼香が知ったら、きっとびっくりするんだろうな。
「佐伯?悪かった…そんな怒るとは…」
「え?あ、ごめんなさい。他の事考えてて…」
私が話をしないものだから、心配した氷室さんが、顔を覗き込んできた。
「怒ってたんじゃないのか?」
私が他の事を考えてたと言ったもんだから、驚いているようだった。
「…怒ってましたよ。だけど、氷室さんでもこんな事するんだな、って思ってしまって」
「ふっ…、君には俺がどんな男に映ってたんだい?」
車を駐車場に停めた氷室さんが、私に向き直った。
顔を見つめられ、私は氷室さんから視線を外す事が出来なかった。


