「やっと私も高校生!」入学式当日の朝新しい制服を着て鏡の前に立つ私、橘 ミラは今日から高校生になる。
「行ってきまーす!!」
元気よくドアを開けた。
「「行ってらっしゃいませ!」」
そう、私の義理の父は大手会社橘製作所社長、母は海外で活躍してるファッションデザイナー。2人が結婚したのは私が中学3年の春。
ある理由で離婚した母についてきた姉の悠(ゆう)と私。でも、すぐに悠が彼氏と同居し、母も仕事に必死で迷惑をかけたくないと、私は一人暮らしを始めた。今から思えばそれが間違いだったのかもしれない。
それから私はある事件のせいで不登校になった。その時に母が再婚し今に至る。
「車をご用意いたしました。」
「ありがとう!」
車に乗り向かったのは普通の学校。
父はお嬢様学校に通いなさいと言われたが私は嫌だった。社長の娘だからという理由で特別扱いされたくなかったから。
だからここでも、社長の娘であることは秘密。知ってるのは先生と、友達の亜利沙(ありさ)亜利沙とはパーティーで初めて知り合った。みんなから特別扱いされてた私に楽に接してくれたのが亜利沙だった。そこから私達は仲良くなり、同じ高校を通うことになった。入学式を終えてクラス発表で、私達は同じクラスになった。
「亜利沙ー!!!同じクラス!!ほんと最高✨」
「はいはい。わかったわかった」
いつもクール美人の亜利沙はちょっと冷たい。でも、私のことはすごく大切にしてくれる
。2人で仲良く話しながら教室に向かうと、教室の周りにはたくさんの女子が集まっていた。
「何この人の多さ」
「誰かいるんじゃない?」
早速教室に行くとドアにイケメン3人が立っていた。
「ほんとかっこいいよねー!!」
「さすが!!1年王子の3人!」
王子??
たしかにかっこいいけど私はタイプじゃないなー。そう思いながら教室に入ろうとするも、3人がいて入れない。
「ちょっとどいて欲しいんだけど」
「あ?今俺に話しかけんなブス」

.........は?ブス?
「ちょっと王子とか呼ばれてるらしいけど調子乗ってんじゃないわよ、初対面でブスって失礼じゃない!!」
「なんだよ、ブスにブスってゆっちゃわりーかよ」
意味わかんない!!なんなのこの人!
私は亜利沙の手を取り無理やり教室に入った。
「あーー!もう!朝から最悪!!誰!あいつ!」
「今ミラが言い合ってたのが黒崎 伯流(くろさき はる)で、あっちの金髪爽やかイケメンは一ノ瀬 壱馬(いちのせ かずま)もう1人のちょっと怖めなの二宮 時雨(にのみや しぐれ)この学校にきたなら覚えといた方がいいわよー」さすが情報通!って感心してる場合じゃない!黒崎 伯流!絶対許さない!!