拓也たちもそれぞれ調べたり、紙に書いたりする作業を始めた。

絶対に廃部にさせない…!

全員の気持ちが一致した。



準備に追われている間に、感謝祭の日は本番を迎えた。

「絶対、成功させよう!」

「おお〜!!」

真衣の言葉に全員が頷き、それぞれの持ち場へと向かう。

世界研究部は中庭に屋台を、部室で世界のおもしろいニュースや法律、学校や民族衣装の展示などをしている。午後には、クイズ大会を体育館で開催する予定だ。

風子と梨花と沙羅と愛が屋台で料理を振る舞い、その他の部員たちは、部室で解説をお客さんにしたり宣伝をしに校内などを歩き回ったりする。

「とてもおいしそうね〜。これ、なんて言う食べ物なの?見たことないんだけど……」

屋台で料理を作っている風子たちに、通りがかった人々が訊ねる。

「これはトッポギと言って、韓国の料理です!」

愛が笑顔で説明した。

「おいしそうね〜。一つ頂こうかしら」

「ありがとうございます!」

風子たちは一斉に頭を下げる。