帰り道の車の窓から満月が覗いて見えた。
願いごとなんてしない性格だけど、今日はあの満月に祈ってみたい気分。

“彼とずっと一緒にいられますように”
真っ直ぐ月を見つめ、心の中でそう唱えた。


別れ際いつものようにキスをしようとする彼。
彼の私への気持ちを確かめるようにぎゅっと強く抱きしめ、応えた。

“私だけのものでいて”

私の気持ちが体を通じて伝わったのか、彼も強く抱きしめ返し、激しく求めあった。