芽衣「違うよ。私は愛琉に
変わって欲しいだけ。
せめて、整理整頓くらい出来る
人間になって欲しいの。」

驚いた。大親友の芽衣までもが
そんな事を思ってただなんて。
私って、どんだけだらしない人間なんだよ。

芽衣「愛琉は変わったよ。
机の中、見てみ?」

芽衣に言われた通り机の中を覗き込むと
いつもは教科書に潰されてプリントが
ぐちゃぐちゃになって出てくる
机の中が見事なまでに整理されていた。

芽衣「先生のおかげだね。
いつの間にか愛琉はちゃんと
整理整頓出来る人になってたんだよ。」

確かに芽衣の言う通り。
毎日あいつに怒られるから
服は脱ぎ散らかさなくなったし
食べた物はゴミ箱に捨てるようになった。
ペットボトルも机の上に
置きっぱなしにしなくなったし
雑誌は書棚にしまうようになった。

当たり前な事だけど、その
当たり前な事が以前の私は
出来てなかった。
あいつってすごいんだ。
ここまで私を変えちゃうんだ。