芽衣「おはよー、愛琉。」
教室の机で項垂れていると
芽衣の明るい声が聞こえてきた。
芽衣「どうしたの?」
愛琉「疲れる。あいつと暮らし始めてから
私らしく生きてないような気がする。」
芽衣「でも、全部、愛琉の為でしょ?」
愛琉「私の為?」
芽衣「愛琉が、これ以上
だらしない人間にならないように
心を鬼にして怒ってくれてるんだよ。
確かに、愛琉も疲れるかもだけどさ
毎日毎日、怒る黒沢先生だって
愛琉と同じだけ疲れるんじゃない?」
芽衣はやたら鬼男の肩ばかり持つ。
もしかして、芽衣...
愛琉「好きなの?」
芽衣「は?」
愛琉「あいつの事好きだから
いつもあいつの味方するんでしょ?」