生徒に想いを寄せられる事は
いわば鬼男にとってのトラウマだ。
聞いていたのに知っていたのに
だからこそ、うまくやろうと
思っていたのに昨日
私は地雷を踏んだ。
ーガチャ
リビングへ戻ると鬼男は
朝ごはんを食べていた。
築「あのさ...」
愛琉「何?」
築「俺、引っ越すから。」
愛琉「何で?」
聞かなくても分かっていたけど
短い言葉が現実を突きつける。
でも、だからって諦める訳には
いかないんだ。
愛琉「この暮らしに満足してるって
言ってたじゃん。
私との同居が楽しくなってるって
言ってたじゃん。
落ち込んでない時は
お前の事呼んじゃダメかって
言ってたじゃん。
それって全部嘘だったの?」