築「違いますよ。新川はきちんと
片付けの出来る人間です。
...ただ、毎日疲れているんです。」
父「疲れてる?」
築「家を1歩出ると新川は
新川ではなくなってしまう。
そうなりたいと願ったのは自分だけど
いつの間にか周りがそれを
追い越していって、仮面を
被らざるを得なくなってしまったんです。
そんな彼女が唯一自分らしくいられる
場所がこの家なんです。
あなた達との思い出が沢山詰まった家だから
彼女はだらしない自分でいられるんです。
ずっと一緒に住んでいたのに
そんな事にも気付かれなかったんですか?」
やっぱり鬼男は誰よりも
私の事を知っていた。
父「私を侮辱するのも
いい加減にしろ!!」
だけど、お父さんには
何にも伝わらなかった。
言葉巧みな鬼男の言葉でさえ
お父さんの心には響かないのだから
私が何を言っても無駄なんだ。
私はそうやっていつもの様に諦めていた。



