涙で滲んだ視界に白い何かが映り込む。
それがなくなると鬼男の顔が
ハッキリと見える。
新しいティッシュを
手渡した鬼男はぶっきらぼうに言った。
築「明日もう一度
お前の両親に来てもらえ。」
愛琉「何で?」
築「俺がちゃんと話す。」
愛琉「そんな事したら
私はここにいられなくなる。」
築「俺を誰だと思ってんだよ。
大丈夫。お前は俺に従えばいい。」
鬼男の大丈夫は安心出来る。
不思議と信じたくなる。
愛琉「でも、あんたは電話で
自分には何にも出来ないって言ってたよ。
何で突然そんな気になったの?」
築「俺は、嘘が嫌いだ。
お前に嘘をつかせるのは嫌なんだ。」
鬼男に貰ったティッシュで
涙を拭いた私は深く頷き
お母さんに電話をかけた。



