リンク・イット・オール






彼と出会ったあの日から、耳の奥ではいつも、あの歌が流れている。

歌詞はあやふやだけれど、明るいメロディに乗せた切ない歌声。



いつか、私の中からこの歌が消えてしまう前に。

早く、早く、彼に会いたい。





強い気持ちは、私を急かすけれど、やはり現実は甘くない。

放課後の校内をぐるりと回ってみても、それらしき声の人はいなかった。



あれだけ綺麗な声の人だから、もしかしたら合唱部かもしれない。

そう思って部室に聞き耳を立てたけれど、やはりそれらしき声は聞こえなかった。



それは、その日も翌日も、その翌日も同じ結果だった。



「はぁ……」



そして迎えた木曜日の放課後、私は教室内で深いため息をついた。

そんな私を見て、帰り支度を終えリュックを背負った莉乃ちゃんは口を開く。