「そんな池園先輩となに話してたの?」
「えっ、えーっと……いろいろあって、軽音楽部のマネージャーに、誘われてて」
「そうなの!?なにそれ、すごいじゃん!志望する子いっぱいいるけどみんな断られるって聞いたよ?」
そうなの?
私を熱心に誘うあたり、よほど集まらないか数名来た人があまりにもな人なのかと想像していた。
でも、みんな断られるってどうして?
実は真紘先輩以外の部員の審査が超厳しいとか?
だとしたら私にはますます無理な気がする……。
三人で廊下を歩き出しながら、頭の中ではあれこれと考えていると、松永くんが口を開く。
「つーか、百瀬お前そもそも音楽とかバンドとかわかるのか?」
「うっ……」
「やらないならやらないってちゃんと断れよ。中途半端に期待させたり、生半可な気持ちで首突っ込むほうが失礼だ」
普段ならあまり口出しをしないタイプの松永くんからの、厳しくも正しい言葉だ。
その言葉に、それまではしゃいでいた莉乃ちゃんは怪訝そうに眉をひそめる。



