学校を出て、コンビニに寄ると高田先輩から受け取った千円で、飲み物やおかゆなどのお見舞いを買った。
私からもお見舞いになにか買おう。
とは思うもののなににすればいいかまた迷ってしまって、結局のど飴になってしまった。
コンビニの袋にお見舞いの品を全てひとまとめにしたところで、私はバスで隣町へ向かう。
高田先輩から聞いた行き方だと、バスで隣町へ行って『交番前』で降りる、だったはず。
言われた通りのバス停で降りると、以前見た覚えのある景色が広がっていた。
ここの角を曲がって……と行くと、そこには以前にも来た『池園』の表札がついた一軒家があった。
来たはいいけど……来たのが私で本当によかったのかな。
一回来ただけで家覚えてるとか気持ち悪いとか思われない?大丈夫?
あぁ、緊張してきた……!
冷や汗をかきながら、震える指先で門のところのインターホンをそっと押す。
ピンポン、と短い音が鳴ったかと思えば、すぐさま家の中からバタバタという足音が響きドアが開けられた。



