けれど、翌日。
『病院に行ってから来る』と言っていた真紘先輩が学校に来なかったと、笹沼先輩たちから聞いた。
それどころか、次の日も、そのまた次の日も学校に来ることはなかった。
「ヒロの奴、なにやってんだよー!」
真紘先輩が休むようになって3日目の放課後。
先輩たち3人と私が揃った部室で、笹沼先輩はスマホ片手に叫ぶ。
「メールも返ってこねーし、それどころか既読もつかねーし!なんなんだよ!」
「これまで授業は休んでも部活にだけは来てたのにね。よっぽど寝込んでるのかも」
一方で高田先輩は冷静だ。
でもたしかに、真紘先輩どうしたんだろう。
この前は咳だけって言っていたけど、やっぱりさらに悪化しちゃったのかな。
もちろん気になってはいたけれど、連絡先を知らない私は笹沼先輩たちからの情報しかないのがもどかしい。
すると、高田先輩は私の顔を見て言う。
「様子も気になるし、悠ちょっとお見舞い行ってきて」
「えっ、私ですか?」
お見舞いって、真紘先輩の家に?
突然のその提案に驚いてしまう。



