「お疲れー……ってあれ。誰もいない」
パチ、と電気をつけ入って行く彼に、私は様子をうかがうように恐る恐る室内を覗き込む。
するとそこには、大きなスピーカーがいくつかとスタンドにかけられたギターとベース、それと真ん中にどんと構えたドラムセットが置かれていた。
辺りを見回すと、壁際のホワイトボードには楽譜が貼り付けられており、それ以外にも何十枚もの楽譜がスピーカーの上に雑に置かれている。
それ以外にも漫画やお菓子、フィギュアまである。
「ここ、は……」
「ここが、俺ら軽音楽部の部室。ごめんな、散らかってて」
軽音楽部……なんて、うちの学校にあったんだ。
軽音楽部なんて普段全く縁がないだけに知らなかった。春の部活動紹介の時も出てなかったし。



