その日の昼休み。私の姿はひと気のない視聴覚室前にあった。
お昼ご飯も食べずに、部室までやってきた理由……というのも。
視聴覚室のドアを開け、こそっと室内を伺うと、いつも通りのごちゃごちゃとした部室の端には、今朝真紘先輩が受け取ったプレゼントたちがまとめて置かれていた。
やっぱり。あのプレゼントの量だから、もしかしたら教室じゃなくて部室に置いてあるかもと思って来てみたら正解だった。
よし、あの中に私のプレゼントも入れて紛れ込ませてしまおう。
人のいない部室に無断で入って大丈夫だろうか、とドキドキしながら部屋に入る。
そして誰かが来る前に入れてしまおう、と足早に荷物の方へ向かった。
けれど、勢い余って近くの机の上に腕をぶつけてしまい、机を思いきり倒してしまった。
机はガタン!と倒れ、その上にあった何枚もの楽譜は一気に床に散らばってしまう。
「う、腕ぶつけた……!机も、あぁ楽譜も!」
颯爽と置いて出て行くはずが、自分の鈍臭さに悲しくなりながら、慌てて楽譜を拾い集める。



