欠けたピースはすぐそばに。

「「悠来〜!!」」

入学式をなんとか乗り切った嬉しさと
人生で初めて綺麗な横顔に出会えた嬉しさと
私は浮かれた気分のまま
幼なじみの悠来の元へ走っていった。

「「あ、さなか、なんかあったの?」」

悠来は相変わらず優しい。
本人には恥ずかしいから言わないけど
私の変化に誰よりも早く気づいてくれて
私の相談も誰よりも真剣に聞いてくれる
自慢の幼なじみなんだ。

「「綺麗な横顔だったの!」」

「「おー良かったじゃん!名前は?」」

「「それがわかんないの」」

「「え!一人一人呼名されたのに!?」」

「「聞いてなかったんだもん!こーゆー時のために悠来がいるんじゃないの??」」

にやにやして悠来の顔をのぞくと
はぁーとため息をつきながら

「「高校生になったらさすがにさなも変わるかなと思ったけど変わんねーな!」」
そう言いながら頭をくしゃくしゃして悠来は歩いていった

「「たぶん2組の人だから!」」
悠来の背中にそう叫んだ私はスキップをして教室へと戻った。