入学式のこと…

少し大きめのブレザーを着た私は緊張してた

うそ、
緊張など全く感じずに早く終わればと思っていた。

「「これから新入生の呼名を始めます」」

体育館の中にいる約500名の名前なんて
興味無いし聞きたくないし

「「4組 青木 咲夏」」

「「はい」」
面倒くさがってるのがバレないように
明るく返事をした。

はぁーとため息をついてふと前を見ると
遠くに座っていた男子と目が合ってしまった。

あっちもあっちで目をまん丸にした後
にこっと微笑んで前を向いた。

その横顔はとても綺麗で
見つめてしまっている私がいた。

それが ”彼 ”との出会いだった。