「ほら、アタシはハルカの嘘がカンペキだなんて思わないからさ」
「あぁ、そういうことね」
こう言われると、智にはなんでもお見通しなんだな、なんて思ってしまう。
「そういえば」
「どしたの?」
「智、三上くんとはどうなってんのよ」
この智様、なんとなんと御三家の1つである三上家の息子さんと幼馴染なのだ。
で、絶賛片想い中。
まあ、私は三上くんとやらに会ったことないから分からないけど。
「なんていうかさ、アイツ天然すぎて、アタシがアイツのこと好きだってことに全然気づいてくれないんよ」
智の話によると、三上くんは私立朝比奈学園中等部、愛莉子も通っているお坊っちゃまお嬢様学校の生徒会長のくせして、天然なのだという。
例えば、毎朝やっている「明日香さんの占い」を毎朝欠かさずに見て、その結果によってその日のテンションが変わるそう。
「だってさ、『明日香さんの占い』でおひつじ座が最下位で、ラッキーアイテムがプリクラだったとき、1人で撮りに行ったんだよアイツ!」
「なんだか、……残念な人だねぇ」
「ほっんと!頭良くて3年間ずっとトップ取り続けてるし、見た目はマジで科学的なヤツなのに!」
