「そう、だから秀弥1人で、心配だけど、私よりしっかりしてるから大丈夫かな」
「本庄の弟だろ?大丈夫だよ、本庄よりしっかりしてるって…どんだけ出来た弟なのさ」
「秀弥は私の自慢の弟だよ」
白鳥は自分から聞いたくせにふ〜んとつまらなそうに返事をすると、「しかしさ」と続けた。
「本庄が、あの本庄家の娘だってことは知ってるけどよ、あまりにも大人っぽすぎる。俺も本庄と話してると、ときどきどっちが年上か分かんなくなるよ。俺の方が10も年上なのに」
大人っぽい?そうか?
「そんなことない、私はまだ14だし、幼稚だよ」
「いやいや本庄が幼稚だったら誰が大人なんだよ」
そう言ってクスッと笑う。
その後も他愛のない話をした。
白鳥は24歳で、私より年上だけど、なんか話しやすくて、楽しい時間を過ごすことができた。
「ついた」
「白鳥お疲れ」
草伽邸から約30分、これまた期待を裏切らない豪邸ぶり。
おいおい、私の今の家、ここに何個入るんだよ……
「いらっしゃいませ、草伽様」
瀬戸家のお手伝いさんらしき人が門の前で深々とお辞儀をする。
