森の妖精と団長さん




部屋につき、既に席についている私以外の候補者と王子にお詫びをいれ、王子から1番遠い席に座る。



「シスカは今日どこかに行っていたのか?」


食事が始まってしばらくして聞こえたコウの声

「ええ、少し街の方にお散歩ですわ。」


コウにこんな口調で話すのは未だに慣れない。



「シスカさんと王子は昔からの知り合いと聞いたことがあるのですが、本当なのでしょうか?」


「昔からは知っていますが、顔見知り程度ですわ。ほとんど話したことはありませんよ。」


コウが話す前に私が言うと少し悲しそうな表情を見せた。


他の候補者たちも私が顔見知り程度だと言うと、少し安堵していた。