森の妖精と団長さん




「シエルさんは私を王宮まで連れて行ってくれただけでなく、薬師として雇ってくださいました。…だけど、私が矢で射られた時から、薬師として働くことが出来ず、これでいいのかと迷い、逃げてきたというところです。」


シスカさんの方を見れなくて俯いてしまう。



「エマ、私は責めたりしないわ。貴方は自分の気持ちで守られる日々から逃げ出した。貴方が人に頼ってばかりでは、いけないと気づいたからよ。私たち貴族の娘なんて自分は何もしてないのに威張ってるのばっかりなの。彼女たちに比べたらエマの方がずっといい女よ?」