Mレストランは年中無休で営業しており、その日も空港へ迎えに行けなかった私は、仕事終わりに指定された場所へと急いで向かった。

 場所は何度か行った安めの居酒屋であり、私が暖簾をくぐると、奥から英木さんが手を振ってきた。

 そしてその隣には久しぶりに見る篝さんがおり、彼も笑顔で手を振っている。

 ──わ……篝さんがいる……。