遠くにいても、篝さんとはお互い信じ合えていると、思っていた。

 彼との出会いから想いを伝える前まで、短かったようで、かなり長く、自分の気持ちに気付かないもどかしい日々の連続だった。

 でも、今はハッキリと言えるこの“好き”の幸せな気持ちを、私は噛み締めていた。

 会えない分、連絡はマメにとっており、電話も数回。電話は緊張しても、嬉しい気持ちの方が大きくて。

 九月末の転勤からもうすぐ三ヶ月、年末のお休みに入ってから、篝さんは三ヶ月ぶりにC街へと帰ってきた。