「……それは、本当です」

「マジか、幸ちゃん結婚してたんだね。正直、今驚いてる」

「美野田さんとは、三年前に……離婚しました」

「じゃあ、仕事し辛かったよね」

 友添さんはホットコーヒーを一口飲んで、言葉を選んでいるように見える。

「でもさ、それってどうでもよくない? 何で今更、ここでこんな嫌な空気にならなきゃいけないのか、私意味が分からないんだけれど」

「周り……微妙な空気になってますよね」