「俺も、いよりの友達になりたい」

「……え」

「友達になりたい。それだけだから。じゃ」

 そんなの嫌だと断られる前に言い残すと、俺は振り返ることなく走り去って行く。心臓は、何故だかドキドキしていた。

 どうにも、あの篝さんから、これからいよりを奪われてしまう気がしてならなかったのだ。

 明るい太陽のような篝さんに照らされたいよりは、変わってしまうのか?

 俺の前から、いなくなってしまうのか?