学校に着くとみんなから質問責めだった
彼がもともと人気だったということもあってか、私の机の周りには人だかりが出来ていた

「えっ、なんで別れたの!」
「喧嘩?浮気?」
「えー、仲よさそうだったのにー」
「別れピークに飲まれた?」

四方八方から色々なことを言われ頭がぐちゃぐちゃになった

「わー!!もう、うるっさーーい!振った本人に聞いてよね!」

私は人をかき分けて廊下に出た

(みんな、もうすこしデリカシーってもんを持ってほしいよね…そりゃ、少しは傷ついてるっつーの)

前を見ず廊下を全力疾走していた
前から人が来ていることにも気付かずに

「うぉっ、あぶね。」
「わっ!ユウセイ、ごめん、普通に前見てなかった。」

ユウセイとは小学校も違うしクラスも一緒になったこともなかったが、アオイとユウセイが仲が良いので自然と私達の仲も良くなっていた
普通の友達
可もなく不可もなく

「いや、平気。てか、カエデなんで別れたんだよー、」

ユウセイはポケットに手を突っ込みニヤニヤしながら聞いた

「ユウセイまで…アンタのほうが仲良いから知ってるでしょ!もう、本人に聞けって。」
「ははっ!そんな怒んなよー禿げるぞー」