「ああ、そうだったな」

俺はナイフとフォークを置くと、
「逃げられたんだ」
と、続きを言った。

「えっ、逃げられた?」

凱は驚いたと言うように聞き返すと、
「お前…まさかとは思うけど、何かしたの?」
と、聞いてきた。

「いや、違う。

カバは怖いと言いあっていたけれど」

「ああ、確かにカバは怖いな…って、その話はどうでもいいんだよ。

と言うか、カバは関係なくないか?」

凱は話を戻すと、
「それで、何で逃げられたんだ?」
と、もう1度聞いてきた。

「妹じゃないって言われたんだ」

俺は言った。

「妹?」

そう聞き返してきた凱に、
「自分は妹の代わりにパーティーに参加したって、彼女は言ってた」

俺は言い返した。