「凱さーん!」

厨房からまひるさんの声が聞こえたので視線を向けると、彼女が顔を出していた。

「スコッチエッグ、できたよー!」

そう言ったまひるに凱は腰をあげると、厨房へと足を向かわせた。

俺がきていることに気づいたまひるは目があうと、小さく会釈をした。

「はい、お待たせ」

凱は俺の前にスコッチエッグを置いた。

「ありがとう」

俺はナイフとフォークを手に持つと、スコッチエッグを半分に割った。

卵は半熟で、中からトロリと黄身が出てきた。

「いただきます」

俺はそう言うと、半分に割ったスコッチエッグを口に入れた。

とても美味かった。

ハヤシライスも美味かったけど、スコッチエッグも美味いな。

そう思いながら口を動かしていたら、
「それで、デートしてどうなったんだ?」

凱が続きを急かしてきた。