「そんなことよりもさ、本当にお願いだよ!」

「だーかーらー、何回そう言えば気が済むのよ!」

「これで最後にするから!」

ゆかりは叫ぶように言うと土下座した。

「もう申し込んじゃったし、キャンセル料は高いし、私の代わりに出てくれるだけでいいから!」

「何で私がその婚活パーティーと言うものに出なきゃいけないの!?」

私が言い返したら、
「仕方ないじゃない、その日は得意先の人の相手をしなきゃいけなくなっちゃたんだから。

しかも相手は私と食事を所望したいみたいだし」

思い出したのか、ゆかりはやれやれと言うように息を吐いた。

ゆかりはコスメ専門店『レンブランド』と言う会社で受付嬢をしているのだ。