「_________頑張れぇ!」


突然響いた声にボールをポロリと
落としてしまう。

聞いたことのない声に驚いたからだ。


「負けるなー!陽ーー!!」

こちらを見ている千代の声が
最後は裏返った。


拓海達も驚いている。


普段学校で千代がいかに大人しいか
知っているからだ。


その周りの反応を見ると
千代は急に小さく縮こまった。


今度は照れくさそうに

「頑張れ・・・・・・」

とだけ呟いた。