髪を上げた藍ちゃんは、不気味に笑っていた。

メガネも外していて、耳には、銀色に輝くピアスが。

本気モードだっ……

「ビンボー人、ねぇ……」

「……っ、お前の正体はなんなんだよっ!」

「フッ……早乙女家、春歌お嬢様の専属執事の、水原藍でございます」

「「「……!!!」」」

「せっ、専属執事だと……!?」

藍ちゃんっ……

藍ちゃんっ、だめっ……

本気出しちゃだめっ……!