「……」
持ちこたえられるだろうか?
怖い……。
殺される? それとも
犯される?
「……」
考えただけでも
ゾッと、した。
ムリ、怖い…――
体中が震えてきた。
勘違いとかだといいんだけど
あの薄ら笑いは
残念ながら違う気がする。
『――…ちゃん? 由似ちゃん!』
手に持ったスマホから
可児先輩の声が漏れる。
そうだ、あまりの事に
通話したままだった事を思い出す。
「……はい、まだ一応、距離は保ってます」
『会社の携帯で、そっちに警察呼んだから、あと回りには誰か人はいない? 助けを求められるような、……サラリーマン風の人か、カップルっぽい男女……』
後ろはもう見ずに、前の道辺りに
誰かいないか目を凝らして見たけれど
誰もいなくて……。
「……今、公園の真ん中過ぎた所ですが、誰も見えないですね」


