恋する24時 2


「……」




 持ちこたえられるだろうか?



 怖い……。



 殺される? それとも

 犯される?




「……」




 考えただけでも

 ゾッと、した。



 ムリ、怖い…――



 体中が震えてきた。



 勘違いとかだといいんだけど

 あの薄ら笑いは

 残念ながら違う気がする。




『――…ちゃん? 由似ちゃん!』




 手に持ったスマホから

 可児先輩の声が漏れる。



 そうだ、あまりの事に

 通話したままだった事を思い出す。




「……はい、まだ一応、距離は保ってます」



『会社の携帯で、そっちに警察呼んだから、あと回りには誰か人はいない? 助けを求められるような、……サラリーマン風の人か、カップルっぽい男女……』




 後ろはもう見ずに、前の道辺りに

 誰かいないか目を凝らして見たけれど

 誰もいなくて……。




「……今、公園の真ん中過ぎた所ですが、誰も見えないですね」