恋する24時 2


 強引に塞がれた唇から

 舌が差し込まれて……。



 !?




「……んっ」




 この人、……ヤバい。

 メチャクチャKISSが上手い。



 ヤだ、ちょっと待って? 怖い

 気持ちが良すぎて



 このまま流されそうに、なる。




「……っ」




 もう、不倫とか、ワンナイトとか

 不毛な恋はしたくない、のに……。



 胸が苦しくなって

 目の奥がどんどん熱くなる。




「……えっ?」




 驚いた、加藤部長が

 困惑した顔で

 涙を流すわたしを見下ろした。




「……あんな風に誘って、何故、あなたが泣くんですか?」




 さ、誘った!?




「えっ? 何ですか、それ?」




 わたしは、あわてて頭を横に振った。



 帰ろうとしていたのに

 誘うとか、するわけない。




「えっ? ……えぇっ!?」




 思い切り目を見開いた、加藤部長が

 わたしの顔を覗き込む。