真っ直ぐに見つめる彼の瞳の色が
とても綺麗で
吸いこまれてしまいそうで……。
あ、れ? どおして
こんな状況になっているんだっけ?
酔ってしまったのかしら?
視線を落として
息を整える。
早く帰らないと
明日も仕事だし……。
「心配してくれて、ありがとうございます、いつもこの時間くらいに帰っているので本当に大丈夫ですよ?」
と、顔を上げて
そう言おうとした、ら…――
えっ?
肩にあった加藤部長の手に力が入り
驚いて顔を上げた、わたしの目の前に
彼の顔が……。
「……っ!?」
唇が、加藤部長の唇で塞がれて……。
えっ!? な、なんで?
何時、そんな流れだった?
わたしは、あまりの事に
パニックになりそうだった。
力強い肩に置かれた腕の力
グイッとわたしの腰を引き寄せる腕。


