恋する24時 2


 真っ直ぐに見つめる彼の瞳の色が

 とても綺麗で

 吸いこまれてしまいそうで……。



 あ、れ? どおして

 こんな状況になっているんだっけ?



 酔ってしまったのかしら?



 視線を落として

 息を整える。



 早く帰らないと

 明日も仕事だし……。




「心配してくれて、ありがとうございます、いつもこの時間くらいに帰っているので本当に大丈夫ですよ?」




 と、顔を上げて

 そう言おうとした、ら…――



 えっ?



 肩にあった加藤部長の手に力が入り

 驚いて顔を上げた、わたしの目の前に

 彼の顔が……。




「……っ!?」




 唇が、加藤部長の唇で塞がれて……。



 えっ!? な、なんで?

 何時、そんな流れだった?



 わたしは、あまりの事に

 パニックになりそうだった。



 力強い肩に置かれた腕の力

 グイッとわたしの腰を引き寄せる腕。