恋する24時 2


「……」




 こんな風に言ってもらえたのは初めてで

 わたしの顔が、どんどん熱くなってゆき

 恥ずかしくて、顔を上げられない。



 もの凄い直球を

 胸の奥に投げ込まれた気分。



 いつもは、こんな会話にも

 ならないから、気恥ずかしいな……。




「……えっと、なんか偉そうに、すみません」



「……いえ、こちらこそ、嫌な聞き方をしてしまったので」




 しーん



「……」



 何か話さないと、変な雰囲気になってしまう。



 顔を上げると、ちょうどこちらを見た

 加藤部長と目があった。



 今日、何度となく見た

 無邪気な笑顔ではなく、無表情に近い

 男の人らしい精悍な……。




「……」




 あぁ、やっぱり、この人は

 カッコいい人なんだわ……。



 熱くなる頬を、隠すように

 わたしはまた下を向く。



 食べてしまわないと、帰れないから

 そのまま一口

 ハンバーグを頬張った。